VJ「X TRAM」を買った《シューズ紹介》
オリエンテーリングの世界で一番のシェア率が世界的に見ると高いのはおそらく、INOV8でもICEBUGでもなく、VJのシューズだ。
世界で活躍するオリエンティアが愛用しているが、日本ではごく一部のコアなオリエンティアだけが愛用しているイメージがある。
これはおそらく、VJは日本でひどく手に入れにくいメーカーであるからだ。販路が一般的には開かれていない。
今回、縁あってVJのシューズを購入することができた。購入したVJのシューズのその名は「XTRAM」である。(恥ずかしながら初めてVJの靴を買った)
http://www.vjsport.fi/en/vj_shoe/vj-xtrm-trailshoe/
もともと、VJは殆どのシューズがオリエンテーリング向きといえる金属ピン付きのシューズが多くて、ピンが付いていないモデルに関しては、「IROCK」という靴が有名なくらいで、あまりトレイルランニングなどに気軽に使えると感じるシューズがなかった。
しかし、ついこの前発売されたXTRAMは、コンセプトがFOR SKYRUNNINGと銘打たれているのだ!!
海外の有名なスカイランナーも着用しているモデルで、信用もできそうだ。これは買うしかない!!私は高い出費に目をつぶり、購入を決めたのだった…。
注文をして約1ヶ月、ついにシューズが届いた。
カラーリングは現在、この一色のみ。カラーリングに関してはまあ正直言って個人的な好みのカラーではないのだが、ここは目をつぶった。
で、購入してから約一ヶ月。それなりにこの靴も使ったので、気づいた点を挙げていこうと思う。
・使った場面
→ 浅間登山(岩がち)
→ 烏帽子岳VK (泥、林道、岩場)
→日光白根山(山道、岩場、砂場)
・サイズ感
今回購入したのは、UK8。私の足のサイズはランニングシューズのメーカにもよるが、SALOMONなら27cm、Montrailなら27.5CM、inov8は27か27.5CMという感じで、少し幅広という感じだ。
さて、このXTRAMだが、サイズ感は写真のような感じである。いつも私はつま先に余裕をトレイルシューズには持たせているが、この靴もこのサイズ感で問題がなかった。若干つま先にゆとりがありすぎるようにも思えるが、幅が私に対しては少しタイトなので、気にはならなかった。これより小さいサイズだと、つま先が窮屈になってしまうだろう。幅が細い人なら、もう少し小さめでも問題ないか。
幅を上からほかの靴と見比べて見る。比較対象としているのはINOV8のTERRA CLAW250(廃盤)。TERRACLAW自体は、割と幅がある靴なので、なんとなくそのシュッとしているXTRAMの雰囲気がわかるだろうか。VJの中ではこれはミディアムラストなのだそうだが、これより細いと多分自分の足には合わない。実際、最初XTRAMを履いたときは、「すこし幅狭くてもしかすると小指痛くなる…?」とも思ったりもしたが、今のところそう言ったトラブルは履き慣らして行く中で出たことはない。
・フィット感など
フィット感はかなりいい。安定感がある。Inov8の各靴は軽さを意識してサポートが弱く、足を包む感じが弱い部分があったりもするのだが、この靴はかなり足をホールドしてくれる。ぶれる感じがないのがよい。
FITLOCKシステムはVJの専売特許みたいなもので、これが結構協力。土踏まずの所から足の甲という一番包んで欲しいところをかっちりと包んでくれる感じが頼もしい。細身のラストと相まって、斜面で足を斜めに設地してもブレないところが気に入っている。
アッパーの素材はケブラーを配合しているため、かなり硬い印象である。通気性などはあまり期待ができなさそうだ。水に浸かったコンディションを今はまだ経験していないため、水抜の良さなどはまだ検証できていない。が、クッション部分が少ないので、水たまりにドボン!しても極端に靴が重くなるということはなさそうだ。そこらへんはさすがにOSHOESメーカーと言えそうだ。砂の侵入とかは防いでくれるので戯れている場面でも足に砂っぽい感じが残らなかったのは好印象。
ただ、やはり靴が最初は硬めなので、靴を履き慣らすまでは靴づれに気をつけないといけないだろう。
文句をひとつ言うと、この靴の個体差なのかもしれないが、一番上の靴紐を通す穴が非常に狭くて、靴紐を通すのに一苦労。紐をゆるくならないようにするためのギミックなのかもしれないが、流石に靴紐を通すのに躍起になるレベルの狭さだとやりすぎ感があった。紐の穴には要注意かもしれない。
・グリップなど
グリップは「めちゃくちゃ良い」。大事なことなのでもう一回。「めちゃくちゃ良い」。
XTALONのグリップは粘着力の出しているペタペタするような独特なグリップの出し方だが、XTRAMのグリップの出し方は、硬い凹凸のしっかりしたソールで地面に食らいつくという表現がしっくりくる。XTALONがぺたぺたなら、XTRAMはガッガッ、という感じか。
数回使っているが、まだ削れている感じはない。ラグの高さはXTALONと同じくらいだ。泥抜けも悪くなく、ぬかるみを走っていても泥詰まりを起こす感じではない。
烏帽子岳VKではこの靴で走り、土の急斜面を登ったが、ズルズル滑るような土の斜面でも、この靴はほとんど滑ることがなく、安定して地面に噛み付いて登坂することができた。柔らかくないアウトソールのメリットを存分に感じられた。
ミッドソールの硬さは、XTALONよりもしっかりと硬い。登山やスカイランニング で使った際にも、硬い岩を踏んで突き上げ感を感じたことは少なく、XTALONでは柔らかすぎて不安だ、という人にはオススメできる。ただ、地面感覚はその分遠目で、あくまでも靴のグリップに頼る、という部分が多くなる靴とも言えるので、そこらへんは自分の感覚に合うかどうかが重要なファクターと言えるかもしれない。
・価格
日本円でだいたい17000円〜18000円程度。安くはない。そこに価値を見出せるかどうか。
・まとめ
日本ではほとんどはいている人はいない。今んところ見たことあるのは私だけ!!(SALMINGの時もそんなこと言った覚えあるな…)
絶対に人とかぶるのは嫌だ、大衆的な靴は嫌だ!!という人には超絶お勧めできる一足。スカイランニング 向きと銘打っているが、オリエンテーリングでも使えるだけの硬さや安定感は兼ね備えている。トレイル向きのシューズの中ではかなり屈強な部類に入るだろう。オリエンテーリングで使うならIROCKの方がお勧めですが。
個人的にはここ数年買ったトレランシューズの中で12を争うぐらい性能には満足しています。しっかりと頼れる相棒と私の中では言えるくらいになるだろうなという予感を感じています。
VJの靴、なめてたぜ…。
おしまい。
XTRAMでいった日光白根山。もう山は晩秋だ。トレランシューズで標高高い山に行けるのも今年はあと少しと考えると寂しい。
世界で活躍するオリエンティアが愛用しているが、日本ではごく一部のコアなオリエンティアだけが愛用しているイメージがある。
これはおそらく、VJは日本でひどく手に入れにくいメーカーであるからだ。販路が一般的には開かれていない。
今回、縁あってVJのシューズを購入することができた。購入したVJのシューズのその名は「XTRAM」である。(恥ずかしながら初めてVJの靴を買った)
http://www.vjsport.fi/en/vj_shoe/vj-xtrm-trailshoe/
もともと、VJは殆どのシューズがオリエンテーリング向きといえる金属ピン付きのシューズが多くて、ピンが付いていないモデルに関しては、「IROCK」という靴が有名なくらいで、あまりトレイルランニングなどに気軽に使えると感じるシューズがなかった。
しかし、ついこの前発売されたXTRAMは、コンセプトがFOR SKYRUNNINGと銘打たれているのだ!!
海外の有名なスカイランナーも着用しているモデルで、信用もできそうだ。これは買うしかない!!私は高い出費に目をつぶり、購入を決めたのだった…。
注文をして約1ヶ月、ついにシューズが届いた。
で、購入してから約一ヶ月。それなりにこの靴も使ったので、気づいた点を挙げていこうと思う。
・使った場面
→ 浅間登山(岩がち)
→ 烏帽子岳VK (泥、林道、岩場)
→日光白根山(山道、岩場、砂場)
・サイズ感
今回購入したのは、UK8。私の足のサイズはランニングシューズのメーカにもよるが、SALOMONなら27cm、Montrailなら27.5CM、inov8は27か27.5CMという感じで、少し幅広という感じだ。
さて、このXTRAMだが、サイズ感は写真のような感じである。いつも私はつま先に余裕をトレイルシューズには持たせているが、この靴もこのサイズ感で問題がなかった。若干つま先にゆとりがありすぎるようにも思えるが、幅が私に対しては少しタイトなので、気にはならなかった。これより小さいサイズだと、つま先が窮屈になってしまうだろう。幅が細い人なら、もう少し小さめでも問題ないか。
幅を上からほかの靴と見比べて見る。比較対象としているのはINOV8のTERRA CLAW250(廃盤)。TERRACLAW自体は、割と幅がある靴なので、なんとなくそのシュッとしているXTRAMの雰囲気がわかるだろうか。VJの中ではこれはミディアムラストなのだそうだが、これより細いと多分自分の足には合わない。実際、最初XTRAMを履いたときは、「すこし幅狭くてもしかすると小指痛くなる…?」とも思ったりもしたが、今のところそう言ったトラブルは履き慣らして行く中で出たことはない。
・フィット感など
フィット感はかなりいい。安定感がある。Inov8の各靴は軽さを意識してサポートが弱く、足を包む感じが弱い部分があったりもするのだが、この靴はかなり足をホールドしてくれる。ぶれる感じがないのがよい。
FITLOCKシステムはVJの専売特許みたいなもので、これが結構協力。土踏まずの所から足の甲という一番包んで欲しいところをかっちりと包んでくれる感じが頼もしい。細身のラストと相まって、斜面で足を斜めに設地してもブレないところが気に入っている。
アッパーの素材はケブラーを配合しているため、かなり硬い印象である。通気性などはあまり期待ができなさそうだ。水に浸かったコンディションを今はまだ経験していないため、水抜の良さなどはまだ検証できていない。が、クッション部分が少ないので、水たまりにドボン!しても極端に靴が重くなるということはなさそうだ。そこらへんはさすがにOSHOESメーカーと言えそうだ。砂の侵入とかは防いでくれるので戯れている場面でも足に砂っぽい感じが残らなかったのは好印象。
ただ、やはり靴が最初は硬めなので、靴を履き慣らすまでは靴づれに気をつけないといけないだろう。
文句をひとつ言うと、この靴の個体差なのかもしれないが、一番上の靴紐を通す穴が非常に狭くて、靴紐を通すのに一苦労。紐をゆるくならないようにするためのギミックなのかもしれないが、流石に靴紐を通すのに躍起になるレベルの狭さだとやりすぎ感があった。紐の穴には要注意かもしれない。
・グリップなど
グリップは「めちゃくちゃ良い」。大事なことなのでもう一回。「めちゃくちゃ良い」。
XTALONのグリップは粘着力の出しているペタペタするような独特なグリップの出し方だが、XTRAMのグリップの出し方は、硬い凹凸のしっかりしたソールで地面に食らいつくという表現がしっくりくる。XTALONがぺたぺたなら、XTRAMはガッガッ、という感じか。
数回使っているが、まだ削れている感じはない。ラグの高さはXTALONと同じくらいだ。泥抜けも悪くなく、ぬかるみを走っていても泥詰まりを起こす感じではない。
烏帽子岳VKではこの靴で走り、土の急斜面を登ったが、ズルズル滑るような土の斜面でも、この靴はほとんど滑ることがなく、安定して地面に噛み付いて登坂することができた。柔らかくないアウトソールのメリットを存分に感じられた。
ミッドソールの硬さは、XTALONよりもしっかりと硬い。登山やスカイランニング で使った際にも、硬い岩を踏んで突き上げ感を感じたことは少なく、XTALONでは柔らかすぎて不安だ、という人にはオススメできる。ただ、地面感覚はその分遠目で、あくまでも靴のグリップに頼る、という部分が多くなる靴とも言えるので、そこらへんは自分の感覚に合うかどうかが重要なファクターと言えるかもしれない。
・価格
日本円でだいたい17000円〜18000円程度。安くはない。そこに価値を見出せるかどうか。
・まとめ
日本ではほとんどはいている人はいない。今んところ見たことあるのは私だけ!!(SALMINGの時もそんなこと言った覚えあるな…)
絶対に人とかぶるのは嫌だ、大衆的な靴は嫌だ!!という人には超絶お勧めできる一足。スカイランニング 向きと銘打っているが、オリエンテーリングでも使えるだけの硬さや安定感は兼ね備えている。トレイル向きのシューズの中ではかなり屈強な部類に入るだろう。オリエンテーリングで使うならIROCKの方がお勧めですが。
個人的にはここ数年買ったトレランシューズの中で12を争うぐらい性能には満足しています。しっかりと頼れる相棒と私の中では言えるくらいになるだろうなという予感を感じています。
VJの靴、なめてたぜ…。
おしまい。
XTRAMでいった日光白根山。もう山は晩秋だ。トレランシューズで標高高い山に行けるのも今年はあと少しと考えると寂しい。
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